半導体の研究開発は3次元バルク構造からナノ構造へとシフトしています。ナノ構造化することでこれまでの半導体に無かった特性が現れ、小型で高機能なデバイスを提案することが可能になります。二硫化モリブデン(MoS2)の結晶はナノメートルスケールの層状構造を持ち、積層数や結晶の向きによって異なる物性を持つことが明らかになってきました。
また、MoS2は高い触媒活性を持っているほか、ナノ構造化によって比表面積を高くすることが可能であるため、触媒やセンサへの応用が期待されています。杉山研究室ではこうした特長を活かし、MoS2を用いてCO2の排出なしに水から水素を作り出す触媒や、液体中の有機物を検知することが出来るセンサの実現へ向けた研究を行っています。