近年、多数の電極を配置可能なBGAが主流となりつつありますが、端子へのコンタクトが困難となり、実装基板のテストやデバッグも困難となりつつあります。この問題を解決する技術として、最低4本の信号線のコンタクトのみで実現可能なバウンダリスキャン技術が着目されています。
この技術を活用することにより、実装基板上の部品同士のコンタクトをテスト可能なバウンダリスキャンテスタが各社よりリリースされています。しかしながら、バウンダリスキャン非対応のメモリデバイスのテストも可能ではありますが、予め用意された定型のテストパターン等によるテストである為、複雑なテストが難しい状況にあります。そこで、メモリデバイスに着目しアルゴリズム的にテストパターンを生成可能なバウンダリスキャンテスタの開発状況を報告します。
一方で、コンピュータ工学系の学科において、有益な技術でありながらバウンダリスキャンに関する教育が実施されていない現状があります。そこで、本学で実施したバウンダリスキャンに関する教育事例について紹介します。