東京理科大学 杉山研究室

  • 小間番号1122


化合物薄膜半導体を用いた、太陽電池・センサ・IoTデバイスを研究開発しています。

杉山研究室では、CIGS系、SnS系、CTS系などのカルコゲナイド系材料と、NiO、ZnO、SnO系、ITO系などの酸化物系材料を用いて、太陽電池やLED・トランジスタなどに全く新しい価値観を与えることで、使う人にも地球環境にも優しい、未来のその先の半導体デバイスを創っています。また、新しい半導体材料が秘めている特性を発見し、応用する研究をしています。


 出展製品

  • CIGS半導体を用いた再生可能エネルギーデバイス
    宇宙用フレキシブル太陽電池・半導体光触媒の開発 ...

  • 宇宙環境において、放射線下でも壊れにくく、打ち上げに制限のかからない重量・体積、そして自由に折り曲げられる…そのような太陽電池が要求されています。杉山研ではこれらの要求を満たすことができるようなCIGSフレキシブル太陽電池を作製し、宇宙環境での利用を目指し研究開発しています。また、現在新エネルギーとして水素利用が期待されており、生成するための水分解触媒として、CIGSを用いた光触媒の実用化も目指しています。
  • 酸化物半導体の新機能デバイス
    次世代IoT×透明インテリジェントデバイスの開発...

  • IoTやAIなど、半導体を取り巻く環境は大きく変化しています。現在主流の半導体デバイスは不透明のSiを用いていますが、電源・配線・センサなどを透明化させることで、あらゆる場所に設置できたり、IoT社会の実現に貢献できると期待されています。杉山研では透明デバイスとして太陽電池、トランジスタ、センサなどの研究開発をしています。また透明IoTデバイスを用いて「農作物の健康状態やハウス内の生育環境をモニタリングし、農作物の生産量を調整する育成システム」や「お年寄りや一人暮らしの健康管理システム」の実現を目指しています。
  • 硫化物半導体を用いた"地球に優しい"半導体材料
    安価な金属+温泉を用いた高機能半導体デバイス...

  •  現在の半導体デバイスは、製造装置などのコストが高く、製造過程で有毒ガスを用いることもあり次世代半導体デバイス実現のネックとなっています。杉山研では、誰もが安く買える次世代半導体材料の探索として、スズ(Sn)、銅(Cu)を硫化することで半導体(SnS、Cu2SnS3)を作製し、次世代太陽電池、発光・電子デバイスを作製するための研究開発をしています。

     杉山研ではSnS及びCu2SnS3(CTS)を主にスパッタ堆積法と硫化法を用いて作製しており、有毒ガスを用いず、かつ大面積化が可能であることから、工業化に適している作製方法であると言えます。
  • 安価に作製できる2次元構造材料
    積層ナノ構造を応用した新エネルギーデバイスの開発...

  •  半導体の研究開発は3次元バルク構造からナノ構造へとシフトしています。ナノ構造化することでこれまでの半導体に無かった特性が現れ、小型で高機能なデバイスを提案することが可能になります。二硫化モリブデン(MoS2)の結晶はナノメートルスケールの層状構造を持ち、積層数や結晶の向きによって異なる物性を持つことが明らかになってきました。

     また、MoS2は高い触媒活性を持っているほか、ナノ構造化によって比表面積を高くすることが可能であるため、触媒やセンサへの応用が期待されています。杉山研究室ではこうした特長を活かし、MoS2を用いてCO2の排出なしに水から水素を作り出す触媒や、液体中の有機物を検知することが出来るセンサの実現へ向けた研究を行っています。