香川大学 高尾研究室

高松市,  香川県 
Japan
https://www.youtube.com/watch?v=-Kl9GUw3C5Y
  • 小間番号1126

指先が持つ繊細な感覚を可視化する「マルチフィジクス・ナノ触覚センサ」の最新成果を展示して紹介します。

「指先が持つ繊細な感覚を可視化するマルチフィジクス・ナノ触覚センサ」
 触覚は生命の中で最初に創られる感覚であると同時に,生きるうえで不可欠の感覚といわれています。触れればすぐに判る手触りの違いを機械で見分けられない理由は,従来のセンシングと我々の指先が持つ触覚の能力が大きくかけ離れていることにあると私たちは考えます。指先は対象をなぞりながら入力感度0.1mN以下,空間分解能100µm以下の高い触覚能力で手触り感を取得することが可能です。従来の触覚センサが抱える問題は「空間分解能の不足」と「入力感度限界の低さ」で説明することが可能です。
 手触り感の領域で必要となる空間分解能と入力感度を私たちの「ナノ触覚センサ」が同時に実現しています。 本研究のナノ触覚センサは,プレーナ集積技術と微細加工技術の組み合わせで実現する「純半導体技術」による高性能触覚センサです。製作工程はCMOS互換であり,メタルプロセス後に集積できるなど,情報を処理する各種半導体デバイスとの親和性も保たれています。主要部がすべて単結晶シリコンで形成され,寸法のスケーリング(比例縮小化)による小型化と高性能化の両立,量産による目覚ましい低コスト化の実現など,シリコン技術で享受可能な利点と特徴を大いに活用する新たなセンサデバイスです。