私たちの研究室は、地殻中資源が豊富な元素で構成される半導体シリサイドの研究開発を行っており、これまでに半導体鉄シリサイド(β-FeSi2)やマグネシウムシリサイド(Mg2Si)、高マンガンシリサイド(MnSi1.75)単結晶の育成に成功しています。
本展示ではMg2Si結晶を使った赤外線センサと熱電変換素子について紹介致します。
赤外線センサ研究の特徴
- 高純度、低キャリア濃度(10^14~10^15 cm^-3)のMg2Si単結晶の育成に、世界で唯一、成功しています。
- Mg2Si赤外線センサ(pn接合フォトダイオード)の開発に、世界で唯一、成功しています。
- 赤外線センサのカットオフ波長2.1μm、非冷却量子型で高感度です。
- Snの添加で中波長赤外域までカットオフ波長を伸ばすことが可能です。
- 熱拡散プロセスで作製できるため、非常に安価で,大量生産が可能です。
熱電変換素子研究の特徴
- 室温〜600℃で発電可能な熱電変換材料です。
- 真空や不活性ガス不要で大気中で簡易にMg2Si熱電用結晶を合成可能です。
- 独自の結晶成長技術でナノ周期構造を持つバルク結晶を開発中です。