【マイグレーション試験(高温高湿バイアス試験)】
プリント配線板に対し、高温高湿環境下で連続的な 電圧印加を行い、絶縁材料の劣化やそれに伴うイオンマイグレーション現象の発生を確認することで、絶縁信頼性の評価を行います。昨今の電気自動車や自動運転システムの開発の普及に伴い配線のファインパターン化が進み、マイグレーションに関して厳しい品質基準が要求されています。 ケミトックスでは、最大 3,000 V まで電圧印加可能なマイグレーションテスタを保有しております。マイグレーションテスタは微小電流の測定が常時可能で、絶縁劣化挙動も詳細にモニタすることができます。弊社の保有 ch 数は 700ch 以上と国内でもトップクラスの試験能力を有しております。試験目的に合わせて幅広い印加電圧を選択可能で、同時に多数のサンプルで試験実施できます。
【HAST/PCT】
HAST (High Accelerated Stress Test):不飽和プレッシャークッカー試験と PCT (Pressure Cooker Test):プレッシャークッカー試験は、プリント配線板や小型電子機器の標準的な信頼性評価試験方法です。高温高湿に加え、通常の使用環境よりも高い水蒸気圧の雰囲気に曝すことにより、試料内部への水分の浸透を促進し、加速試験を行うことができます。HASTは、不飽和加圧水蒸気状態にサンプルを曝し、PCTは、飽和加圧水蒸気(100%RH)状態にサンプルを曝します。PCTはサンプル表面に結露を生じさせるため濡れ性試験ともいわれ、HASTよりもさらに高加速で特性劣化を施すことができます。
【逆バイアス試験】
パワーデバイスのコレクタ(C)~エミッタ(E) もしくはドレイン(D)~ソース(S)に、特定環境下において高電圧を印加することで、ゲート絶縁膜やパッケージ等の絶縁性能を評価します。高温下で行う「高温逆バイアス試験」と、高温高湿下で行う「高温高湿逆バイアス試験」があります。
【V-t(Voltage-time)試験】
複数の印加電圧(Voltage)に対し、絶縁破壊が生じる時間(time)をそれぞれ測定し、絶縁性能の時間依存性である V-t 特性を取得することで、市場における絶縁材料の寿命を推定することができます。プリント配線板やパワーデバイス等の電気機器に使用される絶縁材料の耐久性評価に用いられる試験です。AC/DC10,000 Vまで試験を実施することが可能です。