世界初、欠落画素のないシームレス画像
一般的に、CIS はその構造上センサー長が数百 mm~千 mm 以上と長尺となります。1 台の CMOS ラインセンサーではカバー出来ないため、多くの場合は複数のセンサーが組み込まれています。
しかしながら、センサーとセンサーの間にギャップが発生してしまい、いくつかのメーカーはこれらを近傍画素で補完しています。AxCIS は、独自のセンサー技術により、何ら補完処理なしで全画素出力が可能となっています。これは、互い違いのセンサー配列を採用し、TDI センサー開発で培った精確な同期技術により可能となっています。
加えて、ラインセンサーはエリアセンサーと異なり欠陥画素が存在しないため、AxCIS には、一切欠落画素が存在しないといえます。
多段式センサー
AxCIS には、多段式のラインセンサーを採用しています。これにより、複数のラインに対しそれぞれ露光時間やゲインを独立設定可能なデュアル露光モードやこれを応用したハイダイナミックレンジモードといった独自機能が使用可能となっています。ハイダイナミックレンジモードは輝度差の大きいワークに有効です。
高速データ転送 Camera Link HS というインターフェースの採用により 28,571 画素× 120kHz の高速データが、安価なファイバーケーブルによって長距離転送可能です。Camera Link HS は、Camera Link 規格のケーブル長や伝送帯域を改善した次世代インターフェースです。ファイバーケーブルの場合、1 ケーブルで 1200Mbit/s の画像データ転送が最大 300m まで可能です。
分散処理機能(フレームグラバー)
Teledyne DALSA 社 Xtium2-CLHS ボードと併用することで、最大 6 台の PC で分散処理が可能です。特に、大容量の画像データをリアルタイム処理する必要がある場合には、タクトタイム改善に役立ちます。
AxCIS は、第1弾として、FOV400mm、FOV800mm のそれぞれモノクロ 900dpi モデルをリリースするが、カラーモデルやFOV1200mm や FOV1500mm といったさらなる広視野モデルの開発も計画されています。 既に汎く採用されている印刷検査のほか、今後は EV 向けのバッテリーフィルム検査等に向け、コンタクトイメージセンサーの需要は成長が見込まれています。