卓越したスペクトル干渉除去
NexION 5000マルチ四重極ICP-MSは従来のトリプル四重極システムと異なり、4段階の質量分解能を持っています。
収束された測定対象元素のイオンビームはイオン光学系に導入され、まず最初のQ0(四重極イオンディフレクター)はイオンビームを高感度に導く役割を果たし、Q1(最初のトランスミッションアナライザー四重極)はマスフィルタとして働きます。干渉除去のためのリアクションはQ2(四重極ユニバーサルセル)で制御され、反応副生成物も抑制されます。そして、イオンは最終的にQ3(2つ目のトランスミッションアナライザー四重極)で質量分離されます。これら4つの四重極を持つNexION 5000は、ホットプラズマ条件でカルシウムやカリウムなどの元素においても1 ppt未満のBECを実現できます。
トリプルコーンインターフェース (TCI)とOmniRing
OmniRingテクノロジーを搭載した第2世代のトリプルコーンインターフェースは、エクストラクション、フォーカシング、またはコールドプラズマモードで動作し、卓越した感度と検出下限を実現します。
優れた安定性
NexION 5000 ICP-MSの優れた性能の一つが測定結果の安定性です。例えば、パーキンエルマーのフリーランニング34 MHz RFジェネレーターは、業界最速のインピーダンスマッチングによる優れた安定性を提供します。口径の大きなコーンを採用したトリプルコーンインターフェースは、タフなマトリックスであっても目詰まりすることがありません。また、真の四重極を採用したユニバーサルセルでは100% NH3やO2ガスを使用できるため、高い反応性を安定して再現することが可能です 。